
磯崎 哲也
Tetsuya Isozaki
ポジション/スキッパー。1992年4月生まれ。茨城県出身。
小学3年生から霞ヶ浦でセーリングを始め、中学生まではOP級で活躍。日本代表として世界選手権に2度出場した。高校では親元を離れ福岡第一高校にヨット留学し、当時は主にクルーとして活躍。高校時代も国体やJOCで優勝の実績を持ち、ユースワールドやアジア大会など、日本代表として数々の国際大会に出場した。
その後、日本経済大学に進学し470級を本格的にスタート。1年目からインカレ個人戦・団体戦で優勝するなど学生トップレベルのクルーであったが、3年目にチームの事情からやむを得ない形でスキッパーに転向。しかし、その後すぐにスキッパーとしての頭角を現し、同年の全日本470選手権で4位に入賞。ポジション転向後、異例の早さで日本のトップ層に上り詰めた。
大学卒業後、TOKYO2020オリンピックを目指してキャンペーンを開始。2017年プリンセスソフィア杯金メダル、2018年世界選手権の銀メダルをはじめ、ワールドカップやアジア大会などの国際大会でいくつもメダルを獲得し、五輪代表最有力候補と目されていたが、惜しくも代表権を逃し、失意のうちに五輪活動から引退。
しばらく五輪活動から離れたが、スナイプ級やキールボートで活躍する中で、PARIS2024オリンピックへの再挑戦を決意。男女混合種目となった470級でキャンペーンを再開した。復帰直後からナショナルチームに選考される好成績を残し、衰え知らずの実力を披露。復帰1年後の2023年世界選手権では3位となり、優勝した岡田・吉岡組と共にメダルを獲得。後のPARIS2024オリンピック銀メダリストチームと史上稀にみるハイレベルな争いを繰り広げた。
代表選考レースの2024年世界選手権では初日から4日間首位を守り続けたが、5日目の強風で苦戦し、掴みかけた金メダルと代表権を逃した。しかしその世界トップレベルの実力から代表選考後も岡田・吉岡組のセーリングパートナーを務め、彼らの銀メダル獲得の一翼を担うとともに自身の腕を磨き続けた。
LA2028オリンピックに向けたキャンペーンでは日本セーリング連盟オリンピック強化委員会のHOPE育成プログラム強化選手である伊藤綾香選手とペアを結成。自身の豊富な経験と技術をチームに還元し、日本人初のオリンピック金メダルを目指す。
(Photo:Kazushige Nakajima / Text:T.N.)